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会社の歴史は単なる年表ではなく、創業以来の物語
企業理念が定まったら、
次に行うべきことは
「自社の歴史を振り返ること」です。
人は、その理念が
「どのような歴史の上にあるのか」
を知ったとき、
はじめて心が動くからです。
会社の歴史とは、
単なる年表ではありません。
創業当時の苦労、
会社を続けてきた理由、
助けてくれた人たちとの物語。
それこそが、会社の
「本当の履歴書」なのです。
ある製造業の経営者は、
「最初は三畳一間の工場から始まりました。
雨の日は天井から水が漏れ、機械も中古。
でも、あの時期が一番楽しかった」
と語ってくれました。
その言葉を本に書けば、地元の若者が
「そんな時代を乗り越えた会社で働きたい」
と言って応募してくるかもしれません。
つまり歴史を語ることが、共感を生むのです。
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歴史を振り返ることは、経営者自身の「理念の確認作業」でもある
本を書くときに重要なのが、
「大変だった時期」や
「支えてくれた人たち」を
具体的に書くことです。
人は、「順風満帆でした」
という会社に感情移入できません。
「社員が辞めて苦しかった」
「銀行に断られて悔しかった」
といった苦労話に共感します。
リアルな苦労体験が、読者に
「真実の温度」を伝えるのです。
また、歴史を振り返ることは、
経営者自身の「理念の確認作業」でもあります。
過去をたどるなかで、
「なぜ自分はこの仕事を選んだのか」
「どのような想いで乗り越えてきたのか」
を再認識できるのです。
その再確認が、
言葉に説得力を与えることになるでしょう。
創業から今日までを丁寧に書き出してみると、
会社の個性が浮かび上がります。
とくに中小企業においては、
「うちは家族経営から始まった」
「職人が誇りを持って支えてきた」
といった人の物語こそが、
他社にはない魅力であり、
ブランドなのです。
応募者にとっても、
「自分がこの物語の続きをつくる一員になりたい」
と思えることが、入社の決め手になります。

